火入れのマジックNO3

高崎のフレンチレストラン・エキリーブレの入澤です。


前回の続き「火入れのマジックNO3」


「強火で表面を焼き固め肉汁を内部に閉じ込める事がなぜ根強く支持されるか?」

この秘密とは・・・・

人間のDNAに長い年月の中で組み込まれているからです。


わかりやすく解説します。

時代はまだ文明が発達する前、原始時代までさかのぼります。

この時代、人間は狩りで野生の動物を捕まえて

焚火で焼いて食べていました。

「食べて大丈夫か否か??」それを表面の焼き色・香ばしく美味しそうな匂いで判断していた。

こう推測します。

これは様々な文献にも残されていますので、この可能性は非常に信ぴょう性が高い説であると思います。


表面を強火で焼き、表面に焼き色がつき、香ばしい良い匂いがする。

まさに、人間の本能が美味しいと感じる、これは食べて安心と感じるという事です。


しかしながら、この事と肉汁が内部に閉じ込める事は別の問題であるわけです。


表面を強火で焼いて香ばしい香りや美味しそうな焼き色をつけて

なおかつ、肉汁をとじこめるにはこれまでとは真逆のアプローチをする必要があります。


その方法とは、お肉が形成される成分を知る必要があります。

お肉を構成しているのは主に、タンパク質、筋繊維、そして筋繊維を束ねているコラーゲンです。

コラーゲンは65℃を超えると、組織繊維が緩んで旨みと肉汁が外に出ていき、お肉が固くなる特徴があります。

65℃という温度はお肉の種類や部位によっても若干温度帯は異なります。

重要なのは、組織繊維を束ねるコラーゲンが緩むと肉汁が外に流出してしまうという事です。


なので、お肉の火入れは65℃以下の低温でまずはゆっくり加熱して

最後の仕上げで表面を香ばしく焼き上げる!!

これが一番お肉を美味しく加熱調理する方法だと思います。


当然、お肉の種類・部位によっては一概にこの限りではありません。

温度も上記を理解した上で目で見て触って確認しながら最適な状態を見極める必要があります。


写真は、国産牛フィレ肉を上記の方法で火入れしたエキリーブレのお肉料理です。

全体が均一にピンク色になり、肉汁はほとんど流出していません。


是非一度お試しいただきたい一皿です。


**高崎のフレンチレストラン エキリーブレ**

*カウンター&個室の少数貸し切りが大好評!!

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高崎市栄町2-18

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